ひとことで:Gemini 4 Argon の翌日、検索欄は「無料か」「Pro で足りるか」「API は月いくらか」で埋まった。この三つの請求が、同じページに並ぶことは少ない。 ここではまずアプリの月額と開発者 API を分け、四つの使い方をドルの月額に直し、11 月 30 日を境に変わる列を残す。
数字は 2026 年 10 月 14 日の Google AI の料金ページ、Gemini Developer API の料金、10 月 13 日の モデル発表と アプリ提供の告知に合わせた。地域、税、キャンペーンは決済画面が優先する。入力と出力の数え方は トークン料金の比較を先に見てほしい。
請求は二つある
「Gemini 4 Argon は無料か」に、すべての入口を覆う一つの答えはない。同じモデルが二つの通路に置かれている。
- Gemini アプリと Search の AI Mode — 月額契約で、利用量に上限がある。請求は定額。
- Gemini Developer API — モデル ID は
gemini-4-argon。100 万トークンあたりの従量で、使い放題の月額はない。
10 月 13 日の発表は具体的だ。開発者と企業は AI Studio と Gemini プラットフォームの有料 API を使う。Google AI Ultra の契約者は Google Antigravity と AI Studio で試せる。日常利用は、Ultra か Pro を契約していれば当日から Gemini アプリと Search の AI Mode で使える。研究者向けの枠は申請制で、公開の無料枠ではない。
Pro の月額は API の前払いではない
料金ページは gemini-4-argon の下に、無料枠にも Google AI Pro プランにもないと書いている。ここでの Pro は開発者側の境界だ。Google AI Pro に払う月 19.99 ドルは、アプリ内の上限を買う。API の請求書からは引かれない。
アプリで誰が Argon を使え、月額はいくらか
表は米国の料金ページで突き合わせられる項目だけにした。Plus の月額は国で変わり、機能一覧に Argon がないので、Argon の入場券にはしない。Pro の 19.99 ドルは米国での公開価格で、決済はアカウントの国に従う。
| プラン | 米国の月額 | Gemini 4 Argon | 「ひと月」で止まるところ |
|---|---|---|---|
| Free | $0 | なし | Flash-Lite、画像、Deep Research、Gemini Live。ストレージ 15 GB。 |
| Google AI Plus | 国による。決済画面を見る | 機能一覧にない | Flash、無料のおよそ 2 倍、Flow 200 クレジット、400 GB。 |
| Google AI Pro | $19.99 | アプリと AI Mode にある | 無料のおよそ 4 倍。Flow 1,000 クレジット。5 TB。5 時間ごとに回復し、週の上限まで。 |
| Ultra 5× | $99.99 | アプリ、Search、Antigravity / AI Studio の試用 | Pro のおよそ 5 倍。Flow は 10,000 か 25,000。ストレージは 20 TB から。 |
| Ultra 20× | $199.99 | 同じ入口で、レートが高い | Pro のおよそ 20 倍。Antigravity は最高レート。 |
上限は「トークン無制限」ではない。注釈は、Gemini アプリの利用量がプロンプトの複雑さ、使う機能、会話の長さで決まり、5 時間ごとに回復して週の上限に当たると書いている。AI クレジットを別途買えば延ばせる。Pro の 19.99 ドルが買うのは上限付きの Argon チャットで、製品に繋ぐ API ではない。
Antigravity は別行で読む。料金ページは Pro にエージェントモデルの入門レート、Ultra により高い、または最高のレートを書いている。モデル発表は、Antigravity と AI Studio での Argon 試用を Ultra 契約者に置いている。この二文を足して「Pro の月額に、コーディングエージェント用 Argon API が含まれる」とは読まない。
研究向けの通路もある。Google は、科学者 1 万人に Antigravity の最高利用枠を 6 か月、月額なしで出すと書いている。順次受け入れ、申請が必要で、資格と容量の制約がある。個人アカウントを開けば無料の Argon が付く、という話ではない。
API:導入価格は 11 月 30 日まで、12 月 1 日から改定
開発者の料金ページは gemini-4-argon を有料枠に置いている。無料の列はすべて Not available だ。Standard、Batch、Flex、Priority はいずれも「100 万トークンあたり、米ドル」で、出力価格には思考トークンが含まれる。明示キャッシュは非対応で、暗黙キャッシュだけがある。
| 通路 | 2026-11-30 まで | 2026-12-01 から | 向いている仕事 |
|---|---|---|---|
| Standard | 入力 $2、出力 $10、キャッシュ $0.10 | 入力 $4、出力 $20、キャッシュ $0.20 | その場で返す製品リクエスト |
| Batch | 入力 $1、出力 $5、キャッシュ $0.05 | 入力 $2、出力 $10、キャッシュ $0.10 | 夜間に待てるバッチ。標準のおよそ半分 |
| Flex | Batch と同じ | Batch と同じ | 待ち時間に幅があってよい同量の仕事 |
| Priority | 入力 $3.60、出力 $18、キャッシュ $0.18 | 入力 $7.20、出力 $36、キャッシュ $0.36 | 優先度を上げるとき。標準のおよそ 1.8 倍 |
発表文の “cached input tokens at 95% off” は、入力価格の 5% だけ払うという意味だ。5% 引きではない。料金ページと一致する。導入期の入力 2 ドルの 5% が 0.10 ドル、改定後の 4 ドルの 5% が 0.20 ドル。注釈は、導入価格が一般公開向けの Argon に限ると書いている。
検索グラウンディングは別料金だ。Gemini 3 以降のモデルで、Google 検索リクエストが月 5,000 回まで無料、その後 1,000 回あたり 14 ドル。ユーザーの一回の依頼が、裏側で複数の検索クエリになることがあり、会話回数ではなくクエリ回数で請求される。Maps も同じ形で、月 5,000 回無料、その後 1,000 クエリあたり 14 ドル。
有料枠のプロンプトと出力は、Google の製品改善には使われない。無料枠の他モデルは使われることがある。Argon 自体はその無料枠に入らない。
四つの使い方:ひと月でいくらになるか
API に公式の月額パックはない。下の四行は試算で、月額契約と並べるためのものだ。標準、税抜き、検索グラウンディング抜き。12 月 1 日以降の列が倍になるのは、入力も出力も導入価格がその後の半額だからだ。
| 試算 | ひと月のトークン | 標準、11 月 30 日まで | 標準、12 月 1 日から |
|---|---|---|---|
| たまに一度 | 入力 100 万 + 出力 20 万 | $2 + $2 = $4 | $4 + $4 = $8 |
| 毎日コードを書く一人 | 1 日入力 50 万、出力 10 万 × 30 日 = 1,500 万 + 300 万 | $30 + $30 = $60 | $60 + $60 = $120 |
| 小規模チームの Agent | 入力 2,000 万 + 出力 800 万(思考を含む) | $40 + $80 = $120 | $80 + $160 = $240 |
| 同じ量を Batch で | 同じく 2,000 万 + 800 万 | $20 + $40 = $60 | $40 + $80 = $120 |
この表を契約と並べると、ひと月の答えは三つに分かれる。
- アプリだけで Argon を使う。 無料は 0 ドルだが Argon はない。Pro は 19.99 ドル、Ultra は 99.99 ドルか 199.99 ドル。週の上限で止まり、トークンで増え続けない。
- API だけ。 上の表が請求の本体だ。毎日のコーディングは導入期でおよそ 60 ドル、12 月からおよそ 120 ドル。思考の多い小規模 Agent は、導入期ですでに 120 ドル、その後 240 ドルになり得る。
- 両方払う。 Pro の 19.99 ドルは API の請求から引かれない。毎日のコーディングに Pro を足すと、導入期でおよそ 80 ドル、12 月からおよそ 140 ドル。税は別。
12 月 1 日が予算の境目
導入価格は 2026 年 11 月 30 日で終わる。12 月も標準のままなら、同じトークン量で入力も出力も 2 倍になる。12 月の容量は改定後の単価で見積もる。10 月の請求書を一年に引き延ばさない。
思考、キャッシュ、検索が、同じ返答を高くする
思考トークンは出力に入る
料金ページは output price, including thinking tokens と書いている。画面に短い答えしか見えなくても、モデルが考えたトークンは出力価格で請求される。上の「小規模チームの Agent」が出力を 800 万にしているのはそのためだ。入力 2,000 万は 40 ドル、出力 800 万は 80 ドル。Agent のループが長いほど、高くなりやすいのはプロンプトの長さではなく出力の列だ。
暗黙キャッシュが割るのは入力だけ
長い文脈の一月を置く。入力 4,000 万のうち 3,000 万が暗黙キャッシュに当たり、1,000 万が新規、出力は 400 万。導入期の標準は 1,000 万 × $2 + 3,000 万 × $0.10 + 400 万 × $10 = $20 + $3 + $40 = $63。キャッシュが一度も当たらなければ 4,000 万 × $2 + $40 = $120。キャッシュが省くのは繰り返される前文で、思考と返答は省けない。
検索は会話回数ではなくクエリ回数
月 5,000 回の無料検索は Gemini 3 以降で共有される。Argon に追加で 5,000 回が付くわけではない。超過後は 1,000 クエリあたり 14 ドル。一つの回答が裏で検索を 4 回打てば、4 クエリだ。8,000 クエリはおよそ 5,000 回無料 + 3,000 × $0.014 = $42 で、トークン請求の外に乗る。
Priority は速度の上乗せ
毎日コーディングする行(入力 1,500 万 + 出力 300 万)を Priority にすると、導入期は 15 × $3.60 + 3 × $18 = $54 + $54 = $108 で、標準の 60 ドルではない。12 月 1 日以降の同じ行は 15 × $7.20 + 3 × $36 = $216。
チャット、コード、本番のどれか
- ブラウザかスマホで Argon を試したい。 無料と Plus の機能一覧には載らない。公開価格でいちばん安いアプリの入口は Pro の 19.99 ドルだ。週の上限で足りるならそこで止める。
- Antigravity で長い仕事を走らせたい、または AI Studio でモデルを直接試したい。 発表は、その Argon 試用を Ultra に置いている。99.99 ドルと 199.99 ドルの差はレートで、モデル名ではない。
- 自分の製品に繋ぎたい。 API の有料枠を開き、モデルを
gemini-4-argonにする。待てる評価と夜間ジョブは Batch、その場の会話は Standard。12 月の前に振り分けを書いておけば、改定日に業務コードを書き換えなくてよい。 - 文脈とツールチェーンが長い。 100 万トークンの統一ウィンドウは、一回のリクエストの入力を押し上げる。繰り返すシステムプロンプトとリポジトリの説明は暗黙キャッシュ向きだ。毎ターン新規入力として送り直さない。
同じ世代のフロンティアモデルのトークン単価をまだ比べているなら、Claude と Gemini の比較は一つ前の能力帯だ。そこの Flash 単価を Argon に貼らない。
読み違えやすい点
- 「見出しが available for everyone だから無料。」 見出しが言っているのは世界中の入口だ。次の文で、有料 API、Ultra の Antigravity、Pro または Ultra のアプリに分かれる。無料枠はその中にない。
- 「Pro を払っているから、API キーでも Argon を呼べる。」 料金ページは Pro プランと Argon の API を分けている。アプリでモデルが見えても、
gemini-4-argonが月額に乗るわけではない。 - 「出力が短いから安い。」 思考トークンは出力価格に入る。短い返答の裏に長い思考があり得る。
- 「Batch と標準が同じ月額に混ざり、安い方が自動で選ばれる。」 選ばれない。Batch は別通路で、待ち時間も違う。ジョブは自分でそちらへ送る。
- 「11 月の請求が来年の価格。」 12 月 1 日に標準の単価は倍になる。キャッシュ、Batch、Flex、Priority も一緒に動く。
よくある質問
Gemini 4 Argon は無料ですか?
無料ではありません。無料の Gemini アプリは Flash-Lite の段で、開発者 API の無料枠も gemini-4-argon を出さない。アプリで使うには Google AI Pro か Ultra、自分のプログラムで使うには API の有料枠が要る。
Google AI Pro は月いくらか。
米国の公開価格は月額 19.99 ドルだ。料金ページは Argon を、Pro の Gemini アプリと Search に載せ、利用量は無料のおよそ 4 倍、ストレージ 5 TB、Flow 1,000 クレジットと書いている。この金額に API は含まれない。
Ultra と Pro の差額はどこか。
Ultra は月額 99.99 ドルからで、利用量は Pro のおよそ 5 倍。199.99 ドルの段はおよそ 20 倍。ストレージは 20 TB から、Antigravity のレートはより高い。発表は、Antigravity と AI Studio の Argon 試用を Ultra に置いている。
API はひと月でいくらか。
定額の月額はない。標準は 11 月 30 日まで、入力 100 万トークン 2 ドル、出力 100 万トークン 10 ドル。毎日コードを書く試算はおよそ 60 ドル、12 月 1 日からおよそ 120 ドル。出力に思考が多いほど、出力の 10 ドル(その後は 20 ドル)の列に寄る。
2026 年 10 月 14 日に書いた。 契約内容は Google AI の料金ページ、API の単価は Gemini Developer API の料金ページと 10 月 13 日の発表に合わせた。試算のトークン量は月額と並べるためのもので、公式パックではない。
ZavCloud Cloud Mac
モデルの請求と、ビルドする Mac は別にする
Argon の月額やトークン請求が払うのはモデルだ。Android Studio、長い Agent、リポジトリの索引には、つけたままの Mac がまだ要る。
専用のクラウド Mac はマシンとして借りる。Google の月額や API の請求書には混ざらない。ビルドとツールチェーンはクラウドに置き、ノートは結果を見るだけにできる。